歯周病治療

歯周病について

歯周病は専門医による治療をお勧めします

最近になって歯周病は歯を支える歯肉など歯の周囲に起こる病気というだけでなく、糖尿病や心臓病など全身の病気に関与していることがわかってきました。
歯周病は、痛みもなく静かに無症状に進行します。成人の90%が罹患しているといわれますが、ご本人は気がついていない場合がほとんどです。しかし、的確な治療を受ければ加齢と共に歯が失われることはありませんし、再発を防止することも可能です。
歯周病の治療は大変複雑で、その内容も多岐にわたっています。的確な診査、診断、治療を受ける一番の近道は、予防から最先端治療までも網羅する歯周病専門医による治療をお勧めします。

当院の院長は歯周病専門医で、数々の症例を手がけてきました。
当院のスタッフと共に、患者様が通院によって毎日の「食べる」こと「会話する」ことに自信を持った生活ができるような“クオリティ・オブ・ライフ”のお手伝いをいたします。

歯周病再生療法

健康な歯周組織を取り戻すには、数か月から1年程度の時間が必要になります。
また、歯周組織が再生する期間および程度は個人差があり、歯周病の進行具合によっても異なります。したがいまして、治療後のスケジュールも患者さんによって異なります。また、治療効果が発揮するためには、以下の1~4が前提になります。

  1. 禁煙
  2. 歯周病は細菌による感染症であることへの理解
  3. 歯科院での正しいプラークコントロールの実践が必要
  4. 治療の一部としての自宅でのメインテナンスの継続が必要

エムドゲインとGTR

一般的な歯周組織再生療法として、エムドゲインとGTRという方法があります。
どちらの療法も全ての方に適応するものではありません。特にGTRによる手術は吸収性人工膜メンブレンを用いるため、エムドゲインに比べると術式が難しく、メンブレンが露出するなど感染のリスクもあるため、全身疾患のある方には適応が難しい療法です。現在ではエムドゲインのほうが多く用いられるようになっています。

エムドゲインとは

2002年に厚生労働省の認可を受けたエムドゲインは、歯周病で溶けてしまった顎の骨や歯根膜などの歯周組織を再生させる安全性の高い歯周組織再生療法です。エムドゲイン・ゲルという豚の歯胚組織からつくられたタンパク質の一種を歯根の表面に塗ることで、歯が生えてくるときと同じような環境をつくり歯周組織の再生を促します。

エムドゲイン有効性と適応性

エムドゲインの最大のメリットは、歯周病によって失ってしまった歯周組織(歯槽骨や歯根膜など)を再生させることです。これによって、適切なブラッシングがしやすくなり、歯の周囲や根元にプラーク(歯垢)や歯石が溜まりにくくなるため、歯周病の進行や再発のリスクを低減できます。
また、中高年の方に目立つ歯周病によって歯茎が下がり歯が長く見えてしまうケースがありますが、エムドゲインで顎の骨を再生すれば歯茎も盛り上がるため、見た目の問題も改善されます。

エムドゲイン治療の流れ

  1. 麻酔をして、治療部分の歯茎を切開します。
  2. 歯根面に付着したプラーク・歯石を除去します。
  3. 骨が失われた部分にエムドゲイン・ゲルを塗布します。
  4. 切開した歯茎を縫合します。
  5. 術後2~3週間で抜糸します。
  6. 術後3~6週間で歯周組織が再生します。

GTR療法とは

GTR(歯周組織誘導法)は、歯周ポケット内のプラーク(歯垢)や歯石を取り除き、骨がなくなってしまった部分に人工膜メンブレンを挿入することで、歯周病によって溶かされた顎の骨や歯根膜などの歯周組織を再生させる歯周組織再生療法の一種です。
一定期間メンブレンを入れておくことで、歯周病の歯茎の増殖を防ぎながら、歯周組織が再生されるのです。

GTR治療の流れ

  1. 麻酔をして、治療部分の歯茎を切開します。
  2. 歯根面に付着したプラーク・歯石を除去します。
  3. 骨が失われた部分を人工膜(メンブレン)で覆います。
  4. 切開した歯茎を縫合します。
  5. 術後2~3週間で抜糸します。
  6. 術後4~6週間で歯周組織が再生します。

歯周病は全身に影響を及ぼします

歯周病は歯を失う大きな原因です。歯は食べ物がはじめて出会う「消化器」であるだけに歯周病で歯を失うと、からだ全体に大きな影響が及ぶ可能性があります。そして今、歯周病が全身のさまざまな病気に関わっていることが分かってきました。

歯周病対策で健康力アップ

歯の病気とからだの病気

脳…認知症

噛むことが脳を活性化することがわかってきています。噛むことによる刺激で学習能力に深く関わる伝達物質が増えます。

肺…肺炎

“誤嚥性肺炎”とは、食べ物や唾液が誤って肺に流れ込むことで、口の中の細菌によっておこる肺炎をいいます。高齢者、寝たきりの人や、脳卒中の後遺症などで飲み込む力が衰えている人に多く発生しています。

心臓…狭心症・心筋梗塞

歯周病菌が動脈硬化をおこしている血管に付着すると、血管を狭める作用を促進すると考えられています。

すい臓…糖尿病

歯周病は糖尿病を悪化させます。インスリンの活性を干渉し、血糖値のコントロールが不十分となり糖尿病を悪化させます。

骨…骨粗しょう症

骨粗しょう症とは、骨の密度が減ってスカスカになり、骨折しやすくなる病気。骨粗しょう症の人が歯周病になると、歯を支える骨が急速にやせてしまいます。

おなか…肥満・メタボリックシンドローム

噛むことが肥満を防ぐメカニズムもわかってきています。“一口30回噛む”ことは肥満予防法として、厚生労働省でも取り上げられています。

子宮…早産・低体重児出産

妊婦さんが歯周病になると、おなかの赤ちゃんが小さく生まれたり、早産になるリスクが高まることが知られています。